TOEICで高得点を目指すには、英語の語彙力が欠かせません。とはいえ、「一体どれくらいの単語を覚えれば良いのか?」と悩む方も多いかと思います。
ここではTOEICに必要とされる語彙数の目安や学習の進め方についてご紹介します。
TOEICの語彙は5000語レベルがカギ
過去の統計データによると、TOEICの出題単語の約90%は3000語レベルまでの基本語彙に含まれており、さらに約95%が5000語レベルまでの語彙で構成されているとされています。わからない単語が5%以下であれば、文章全体の理解には大きな支障がないとされており、この5000語レベルがTOEIC対策の基盤といえます。
この5000語レベルは、英語ネイティブが日常的に使用する基本的な語彙数ともほぼ一致しており、実用的な英語運用力を身につけるためにも非常に重要です。
日本の学校英語とTOEICの語彙の違い
日本の学校教育では、中学・高校・大学を通して学ぶ英単語数はおおよそ3000〜4000語とされています。ただし、学校英語では文学作品やエッセーなど書き言葉中心の語彙が多く含まれていて、TOEICで求められるビジネス英語や実務的な単語とはやや傾向が異なります。
そのため、学校英語の知識だけではTOEIC対策には不十分で、別途TOEIC特有の語彙(ビジネスメール、会議、接客、輸送など)に触れることが必要になります。
TOEICスコアと語彙数の目安
おおよその目安として、TOEICスコアと語彙数の関係は以下のようになります。
- 600点〜:3000〜5000語
- 730点〜:5000〜8000語
- 860点〜:8000語以上
5000語レベルまでは頻出語彙が多く、学習の効果がスコアに反映されやすいゾーンです。しかし、700点を超えたあたりから伸び悩む人が増える傾向にあります。これは、5000語以上になると頻度が下がり、学習のコストに対してスコアの伸びが比例しにくくなるためです。
とはいえ、8000語以上を目指すことで、文脈を読む力や聞き取りの精度が上がり、安定して高得点を出せるようになります。
2020年代以降の傾向と対策
近年のTOEICでは、従来と比べて「自然な会話表現」や「実務に即した語彙・場面設定」が増えています。
AI、リモートワーク、キャッシュレス決済など、現代のビジネスを反映したトピックも登場していますので、最新の語彙にもアンテナを張っておく必要があります。
まとめ
TOEICのスコアアップを目指すには、まず5000語レベルの基本語彙を確実に身につけることが第一歩です。その上で、頻出のビジネス用語や社会活動関連語(2000〜3000語程度)を段階的に追加していくことで、安定して高得点を狙える語彙力が形成されます。
最近はスマホアプリや語彙特化のオンライン教材も増えていますので、スキマ時間など上手に活用ることで効率的に語彙力を強化するのもおすすめです。